今開発中のゲームに登場させたいキャラクターのイラストを依頼したいけれど、どうやって頼めばいいのかわからない!値段は…納期は…
これから初めてイラストレーターに仕事を依頼する人やイラストレーターとして仕事をしていく人にとって、最初にぶち当たる壁として受発注方法が挙げられます。
クライアント様は、「どのようにお声がけしよう?」「料金はいくらくらいが相場なのだろう?」「依頼の進め方って……」などなど、わからないことだらけで依頼に踏み切れていない方も多いのでは無いでしょうか?
また、これから絵で仕事して行こうと考えている方も、「トラブルが起こったらどうしよう」「どうすれば仕事を獲得できるのだろう」「スケジュール管理などわからないことだらけだ!」と言う方を多く見かけます。
そこでこの記事では、「イラスト一枚依頼する時の一般的な流れや留意点」をご紹介して行こうと思います。
絵を発注するクライアント側
①依頼可能か調べる
イラストレーターは、人気商売なので、スケジュールが埋まっていて新規に募集していない方もいれば、依頼が全く来なくて生活に困っている方もいます。
まずは、描いてほしいイラストの具体的な内容を考えた上で、依頼したいイラストレーターのホームページやSNSに書かれている連絡先にメッセージを送ってみましょう!
仕事を募集していない人気イラストレーターの場合、多くはTwitterやピクシブのプロフィール欄にその旨について書かれているので、事前に調べておきましょう。
②メッセージ内容(依頼内容)を考える
絵を発注する際に意識すべき項目は以下の通りです。
- 依頼可能かどうか
- 依頼するイラストの詳細な内容(仕事内容)と報酬の見積依頼
- 納品時期・納品期限
- 報酬の支払い方法
- 追加料金の詳細(リテイク料や差分作成料など)
- 著作者人格権の扱い
- 瑕疵について(返金・賠償など)
- 納品物のファイル形式の指定
まずは、個人から依頼可能かどうかの確認をとりましょう。
法人のみ受け付けているイラストレーターも存在するので、いきなり依頼内容と見積を送付するのは控えたほうがいいかも知れません。
2つ目は、依頼可能だった場合、詳細な依頼内容を記載の上、お見積もりしてもらいます。もし、予算がある場合は、そのことを先に伝えておくと、スムーズに取引が進められます。
3つ目の納品時期については、多忙なイラストレーターも多いため、半年後などかなり先になってしまうことも珍しくありません。
自身の希望納品時期を伝えた上で相談してください!
4つ目は、報酬の支払い方法は、「振込」なのか「電子決済やクレジットを使えるのか」などを知っておく必要があります。
開業届を出していないイラストレーターもたくさんいるので、基本的には「振込」になることを想定しておきましょう。
5つ目は、とても大切な項目で、クライアント様の中には自分が納得するまで最初見積もった金額でやり直し(リテイク)ができると思い込んでいる方もいらっしゃいます。
しかし、イラストレーターも限られた時間の中で制作しているので、描き直しを要求する際はいくらか料金が発生するのが当然で、差分の作成もまた同じです。
コミッションサイトでは、あらかじめリテイクが何回まで無料なのか記載することが普及しておりますが、具体的に「線画の段階で顔の角度を変える」など時間のかかるリテイクも無料の範囲なのか明記していないこともありトラブルの原因となりますので、あらかじめ話し合っていると安心です。
次に、著作権についての取り扱いですが、基本的に著作権は受け渡しできるものではなく、製作者に帰属するものであるため、画像の加工や商用利用する際は、「著作者人格権の不行使」を契約する必要があります。
趣味の範囲でSNSのアイコンなどに使用する程度では、必要ないこともありますが、基本的には追加料金が発生すると考えておきましょう。
瑕疵については、必ず取り決めを事前に交わしておくことをお勧めします。
例えば、依頼したイラストレーターが別の著作物をトレースしたり、画像加工して使用していてトラブルになることなどは珍しくありません。
裁判になることはほとんどありませんが、念のために管轄裁判所を指定しておくと安心です。
最後に、納品ファイル形式の指定ですが、psdやclip形式のファイルは容量が大きくてメールやメッセージで送信できないことも多いため、「ギガファイル便」や「クラウドサービス」を使用するなど決めておくとスムーズに進みます。
絵を受注するイラストレーター側
①依頼を受け付けているか明記する!
SNSや自身のホームページ、コミッションサイトなどのプロフィール欄に現在のスケジュールと依頼を受け付けているかどうか明記しておくと、不要なメッセージのやり取りを回避できるので、おすすめです。
もし、法人からのみ受け付ける場合も明記した方が事務処理が減りますので、記載しておきましょう。
②契約時に意識すべき項目
イラストレーターが契約時に意識すべき項目は以下のとおりです。※上記で記載した項目は省きますが、クライアント側で注意すべき項目も押さえておきましょう。
- スケジュールと希望納品時期に問題がないか
- オーダーを断っているジャンルなどの明示
- お支払い方法の指定・料金支払い時期の指定
- 「契約書」「見積書」「領収書」などのフォーマットを準備
- 自身の活動についてのお知らせ
まずひとつ目は、クライアント様が希望している納品時期までに制作可能かどうかを意識した上で、数日余裕を持たせて提示しましょう。
ギッチリスケジュールいっぱいにしてしまうと、病気などの突発的な出来事が起こると全てが狂いますので、必ず余裕を持たせてスケジュール管理しましょう。
2つ目のNG項目の明示ですが、もちろん「グロもエロもなんでも承ります!」と言うイラストレーターは、人気があり、一定の需要がありますが、やはりご自身のポリシーもあると思うので、やりたく無い仕事は極力避けるようにするのも一つの方法です。
無理して描いていると、絵を描くこと自体がきらいになることもあるので、要注意です!
次に、お金のやり取りについてですが、開業届を提出済みの方ですとPayPayなどの電子決済が使えたりと便利ですが、多くの新人イラストレーターはまだ提出していない人もいると思うので、「振込」など対応可能な決済方法を伝えておくことは大切です。
また、先払いなのか後払いなのか指定する工程の確認後に入金するのか、クライアント様からお金を受け取るタイミングについてしっかり決めておくことは大切です。
特に、後払いは未払いされる可能性は否定できませんので、なるべく先払いか「下書き完了時に入金」など前持ってお金を受け取るようにしておきましょう。
4つ目は、毎回取引時に契約書や見積書を一から作成していては、非常に効率が悪いので、共通する項目をあらかじめ記載しておいたフォーマットを作っておくことをお勧めします。
見積書の作り方が分からないと言う方は、エクセルなどのフォーマットを用いて少しアレンジするだけでも大丈夫です。
最後に、クライアント様へお取引が終了するまでの期間にイラストレーターとして活動している詳細な内容のご案内をお知らせしておきましょう。
例えば、「ファンサイト」や「SNS」「ホームページ」などです。
ホームページからご依頼をいただいたクライアント様は、そのイラストレーターの「ファンサイト」について知らないことも多いので、お知らせするとプラスαで収益をあげられる可能性があります。
まとめ
上記以外にも注意しておくべきポイントは、たくさんあると思いますので、ぜひコメント欄でお教えいただけると幸いです!
今日も元気にイラストで世の中を盛り上げていきましょう!
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