「右脳を使って描く」とは、具体的に何をすればいいのでしょうか?
筆者は、絵を描き始めたころ右脳を活発化させるために、お箸を左手で持ってみたり、クロッキーを左手で描いてみたりしました。(右利きです)
単純に左側を使う以外にもどうやら右脳優位にする方法があるようなので、今回は右脳と左脳を比較しながら、紹介していこうと思います。
右脳と左脳の違いとは?
人間は、右脳と左脳を使い分けて生活しており、それぞれ得意な分野や性質があります。
そして、人によって右脳が優位の人もいれば、左脳が優位の人もいて、勉強や性格にまで影響を及ぼすことがあるようです。
一般的に左脳の特徴は下記のとおりです。
- 分析が得意で論理的思考に優れ、言語能力や計算能力が高い傾向にある
- 性格としては、几帳面・真面目・努力家などが見られる
- 文字による記憶を行いますが、記憶容量は大きくない傾向にある
次に、右脳の特徴を見ていきましょう。
- 直感的で感覚的な思考に優れ、総合的な判断力が高い傾向にある
- 性格としては、ナルシスト・マイペース・楽天家などが見られる
- 主にイメージによる記憶を得意とし、記憶容量は大きい一方で、詳しい名称や数値など文字に弱い傾向にある
人が誕生してからしばらくは、ほとんど右脳優位で活動するため、感情的で気になったものを触ったり舐めたりと感覚的な思考をします。
そして3歳を過ぎたころには、左脳を使うようになり、言葉が話せるようになったり、論理的な思考ができるようになります。
つまり、右脳優位の人はファンタジックな思考ができるため、アーティストに向いており、左脳優位の人は勉学に向いていると言えます。
右脳優位にする方法
大人になると論理的な思考を求められることが多くなることから左脳を活発に使う人が多くなるため、絵を描くときも文字のような描き順を意識したり、学んだ理論を活かして描こうとします。
そのため、「見たまま描く」ことや「自由に描く」ことが非常に苦手で、何を描いていいのかどこから描いていいのか分からなくなってしまい、手が止まってしまいます。
つまり、左脳優位の人は完成するまでの見通しを立てる癖がある一方で、難しく捉えず見たままありのままに筆を動かすと右脳優位に描けるようになります。
クロッキーやデッサンは右脳トレーニング?
クロッキーは、素早く対象物の形を捉える練習で、デッサンは、対象物を正しく捉える練習です。
つまり、どちらも感覚的な能力を要する行為で、自然と右脳が優位になります。
鉛筆の使い方や表現方法などのルールはある一定存在しますので、最初に学んでから、あとは数をこなして右脳を育てていくと画力が向上していくのです。
右脳を優位にする目的とは?
左脳優位の人がそのまま論理的な思考で絵を描いていると、「手癖」や「描き順」を頭に叩き込んでしまい、毎回同じようなイラストになりがちです。
「パース(遠近法)」のような左脳的な技術が必要になる場面もありますが、色彩や濃淡など感覚的な思考ができなければ正しく捉えることが難しい要素も多く、練習による画力向上は右脳優位に変えていかなければ難しいかもしれません。
左脳で描いてもある一定のレベルまでは到達できますが、それよりも上に行こうと思うのであれば、感覚を育てて右脳優位な描写ができるようにしなければなりません。
まとめ
マニュアル通りにはいかないイラスト制作で右脳を使うことがいかに重要なことかを学ぶことができました。
描き始めた初心者の段階では、左脳を使って論理的に作画ルールを覚えて、段階的にキャンバスへ自由な表現ができるように右脳を使う訓練をしていくのが、画力向上においての最短ルートなのではないでしょうか。
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