ソーシャル・アプリゲームのカードイラストが量産される仕組み

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コンセプトアート

コンセプトアートとは、デザインやアイデア、世界観などを視覚化して周囲に伝えることを目的としたイラストの形態のことをいいます。

このコンセプトアートは、キャラクターデザインを担当しているイラストレーターが描き下ろして、それをもとに社員のデザイナーやアルバイトがカードイラストを制作する流れが多いでしょう。

アプリやブラウザゲームで、スタッフ一覧のキャラクターデザインの欄に書かれている人は、このコンセプトアートを担当した人で、その人がすべてのカードを制作しているわけではありません。

そのため、誰でもそのイラストレーターのような絵を描けるようにマニュアル化されていることがほとんどです。

しかし、このマニュアルは、仕事を受注するときに外部に公開しない旨を同意させられるので、世に出回ることは少ないでしょう。

まれに、その作品が売れればアート集のような出版物が制作され、その中に収録されていることもあります。

コンセプトアートはメインデザイナーが担うことが多い

量産される仕組み

社員だけでカードイラストを量産されることは少なく、ほとんどは外部組織に委託するか、クラウドソーシングのような格安でイラストを発注できるサービスを利用して制作されます。

小さな規模の組織でゲームを作成する場合は、コンペ形式でなるべく安くなるように工夫されている印象ですが、大規模なAAAタイトルともなると、イラスト制作専門のクラウドソーシングサービスや下請けへアウトソーシングすることが多いと思われます。

それでは、実際にどのようにしてカードイラストを量産していくのか、見ていきましょう。

分業制

コンセプトアートの絵柄に近づけるためのマニュアルが配布され、それに従って「下描き」「線画」「配色」「色塗り」「背景」「エフェクト」「仕上げ」に割り振られて量産されていきます。

最近では、クラウドソーシングサービスの利用者が得意なパートのみ担当することができ、色塗りが得意な人は「配色」と「色塗り」を担当するなど、分業して効率よく進めていくスタイルを見かけます。

在宅でも作業することが多く、子育て中の主婦でも月に50万円近く稼ぐクリエイターもいるようです。

各パートを監督している仲介会社の社員が存在しており、自分のパートが完了した後、その人に添削してもらい、許可が下りたら報酬が支払われます。

個人で請け負う場合は、リテイク数に上限を設けたり、1回いくらと値段が上がるように契約できますが、クラウドソーシングサービスでは、無制限にリテイクを求められるので、ある程度慣れないと時給換算して百円程度になってしまう可能性も否めません。

一人で制作

かなり画力と経験があるクリエイターは、本来分業で行う作業を一人でこなすこともあります。

殆どの場合は、クリエイターがサービスに登録後、得意な工程を記載してポートフォリオを投稿するのですが、コンセプトアートの絵柄に近い場合や様々な絵柄に対応しているなど光るものがあれば一人に任せることもあるようです。

この場合、最もスムーズにイラストを制作できるので、クリエイターが価格交渉で報酬の値上げを提案することが多いでしょう。

イラストレーターにとって、絵を描くこと以外に、営業力が必須のスキルになりつつあります。

参加方法

方法は2種類あります。

まず、アプリ開発会社がアルバイトを募集しているパターンで、直接ポートフォリオと履歴書を持って面接に向かいます。

この場合、在宅でできる場合もありますが、オフィスへ出勤してイラストを制作するスタイルが多いと思われます。

一方で、完全に在宅でできるクラウドソーシングサービスにクリエイターとして登録する方法もあります。

こちらは、誰でも気軽に登録することができますが、登録しているクリエイター数が年々増加しているためか、かなりスキルがないと仕事を振ってくれません。

なかなか仕事が依頼されない場合は、その会社が主催しているコンテストに能動的に参加してアピールするといいでしょう。

報酬がないこともありますが、仕事につながるコンペなので、積極的に参加することをオススメします。

最後に

ゲーム開発も何かの製品を工場で生産するみたいな感覚で、完全分業制で進められる時代になりました。

スタートアップでゲームを開発する会社にとって、クラウドソーシングサービスは画期的なサービスだと言えるでしょう。

ぜひ、自身のスキルアップにもなり、お金ももらえるので、クラウドソーシングサービスに登録してみてはいかがでしょうか?

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