ファンアートやオリジナルキャラクターを描くときに、見慣れない洋服やデザインのときにシワの描き方が分からなくて、それっぽく曖昧に描いていませんか?
実は、シワのでき方や材質の硬さなどを理解すれば、スーツやスカートなど、どんな洋服でも簡単にリアリティのあるシワを描くことができます。
そこでこの記事では、服を着るとできるシワの描き方のコツを徹底解説していきたいと思います。
シワの種類
洋服にできるシワの種類は、大きく分けて3種類存在します。
力の加え具合や材質で、シワの数や形が変わるので、実物を確認しながら描けるとより写実的なイラストに仕上げることができるでしょう。
ただ、歴史の年号を暗記するように、シワをパターン化して覚えてしまえば、何も見ずにオリジナルの衣装に違和感のないシワを取り入れることができます。
寄せジワ
例えば、肘を曲げると2つ以上の力点から力が加わるので、「寄せジワ」と呼ばれるシワができます。
広げられた生地が、圧縮されて余った部分が山や谷になり、凹凸が生まれます。
「寄せジワ」は、基本的に曲線で表現されることが多い印象です。

クセジワ
クセジワは、その名の通り「寄せジワ」や「引っ張りジワ」ができた後、肘などを真っすぐ伸ばしてシワができない状態で、残っているシワのことをいいます。
生地の素材によって、クセジワの少ないものから多いものまで存在し、スーツやYシャツのような硬めのアイロンがけしなければいけない服はクセジワが多く、ニットやTシャツのような柔らかな材質の服は少なくなります。
写実的なイラストでは、表現されるクセジワですが、比較的デフォルメされたアニメ風イラストでは、省略してもいいでしょう。

引っ張りジワ
力点に向かって伸びる「引っ張りジワ」は、分散した力を2つ以上の力点で加えるとできるシワのことです。
このシワは、基本的に直線で表現されることが多く、「直線ジワ」とも呼ばれるほど、描画が簡単なシワとなります。

一枚の布で変形の仕方を覚えておこう
シワを描く際は、力点を確認してどのように布が変形するのか考えなければいけません。
そこで、基本的な布の変形の仕方がわかる1枚布に様々なアプローチをかけて変形させてみたものをご紹介します。
力点1つでぶら下げる
重力の影響で、力点の位置によって布の動き方が変わってくるのがポイント。
下図では、ティッシュペーパーの角をつまんで持ち上げた図です。
バランスを保つために片方が折れ曲がるが、もう一方を人為的に折り曲げてももとに戻る不思議な現象です。

力点2つでぶら下げる
ティッシュペーパーの角両端をつまんで持ち上げると、傾き加減と重力の影響で、どちらか一方に曲線が現れます。
また、つまんでいる位置を縮めると曲線が増えたり、逆に伸ばすと曲線が消えることもあります。

1点を中心から引っ張る
中心からティッシュペーパーを持ち上げると、中心以外は、重力の影響を受けてすべて垂れ下がるような構図になります。
表面には、凹凸ができてそれぞれのシワが独自のものになるので、最も複雑なシーンの一つだと思います。

最後に
今回は、第一回目ということで、基本中の基本のシワの描き方を解説してきました。
次回以降は、実際に服にできるシワを解説していこうと思います。
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