線画の太さを決める3つのルールとは?

イラストの描き方
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主に、アニメーション向けのイラストやノベルゲーム向けのイラストなどの作成工程に必須となっている「線画」には、シーンに適した線の太さがあると考えています。

そこでこの記事では、線画の太さを決める3つのルールについてご紹介しようと思います。

①頭身によって線の太さを変える

もともと人物を写真で撮影した画像には、人物の周りにアニメのような黒く縁取る線は存在していません。

では、何故アニメーションや一部のCGイラストには線画が必要なのでしょうか?

よく言われているのが、欧米の室内照度に比べて日本の室内照度のほうが明るい傾向にあり、コントラストがはっきりしていて背景と人物をしっかり区別がつくように線画を描くようになったという説があります。

そのため、俗にいう厚塗りは海外の人がよく見る人物を写実的に表現した結果であり、アニメ塗のような線画のあるイラストは、日本人がよく見る人物をデフォルメした結果であるでしょう。

つまり、写実的な人物画(頭身が高い)になるにつれて線画は細くなり、デフォルメされた人物画(頭身が低い)になるにつれて線画は太くなります。

②影を線画で表現するか否か

線画は各パーツをはっきりと区切るための目印のような役割を果たしていますが、その役割をどこまで持たせるかによって線画の描き方も変わってきます。

例えば、写実的なノベルゲームイラストに用いられる「ブラシ塗り」は、線の強弱をなるべくなくして、単一な太さで線画を表現する傾向にある一方で、漫画チックなイラストでは、遠近感や濃い影を線画の太さで表現することもあります。

力が加わる点は陰が細くなるため、線画も細い(唇)

上図では、影ができるポイント(前面と後面で明暗差が大きい)は太く、影があまり濃くないポイント(前面と後面で明暗差が少ない)は細く描いています。

より簡単に表現すると、「肌」と「髪の毛」、「背景」と「人物」、「服」と「肌」のような別の要素(別レイヤー)の間にくる線画は太く描くようにすると違和感が少なくなります。

逆に、「髪の毛」と「髪の毛」や「服のシワ」のような同じ要素(同レイヤー)の間にある線は細く描くように意識してください。

これは、漫画でもイラストでも共通のルールとなります。

③描いている線の意味を正確に理解する

今、描写している線は、何故その太さなのか、を理解していると線画工程も単調な作業にはなりません。

例えば、人物画を太い線で縁取る意味は、背景と人物をはっきり区別しやすいように線をデフォルメ化するような感覚です。

枠線は太く、中の線は細く

手前にくる線画のほうが後面にくる線画よりも太いのは、遠近法で遠くに行くほど物は小さく見えるから、などのように考えながら描きます。

手前にくるほど太く、奥に行くほど細く

もちろん最初は、キャンパスサイズと解像度ごとに変化するブラシサイズを適切に選択することは難しいかもしれませんが、プロのイラストレーターや漫画家の線画を真似てみて感覚を培うのもいい練習になるでしょう。

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